まだ読みかけの本が2冊あるので、読み終わったものだけ。雑感だけなので、本の具体的内容はリンク先ででも。
労働ダンピング―雇用の多様化の果てに
中野 麻美 ![]()
これが事実かと言えば、そうなのだ。労働市場の負の部分というのを的確に捉えている。非正規雇用、性差別、少子化などなどの問題を絡めつつ、「格差社会」の問題点を炙り出そうとしている。で、結果として本質的な問題として労働とは何か?という問題に行き当たる。それだけに、この問題は難しいなと思う。次に揚げる「ヒューマン2.0」にあるような会社に依存しない、という働き方もあるにはあるが、それができるのは限られた人たちだけだろう。ちょっと気になっていたオランダでの労働市場改革の例が出ていたのは、個人的に助かった。が、あれを日本でそのままできるかと言うと、おそらく難しい気がする。何にせよ、現在進行形な問題な訳で、一読の価値はあるかと思う。
ヒューマン2.0―web新時代の働き方(かもしれない)
渡辺 千賀 ![]()
打って変わってポジティブな本である。シリコンバレーという特殊な環境での、ちょっと変わった人たちの生き方と言えばそうなのだけれど、こういう働き方、少なくとも姿勢を持つ人は日本でも増えていくだろうと思う。そうあって欲しいし、その方が心強い。無論、著者も書いているように多くの人に勧められる生き方ではないだろうが。飄々とした文体で、デキル人はいいよな、と僻みたくなる人もいるだろうが、決して楽な生き方ではないだろうし。でも、楽しい生き方ではあると思う。できれば若い人が、高校生くらいでこういう本を読むと良いんじゃないだろうか、なんて思った。ポジティブに行こうや、てな気になるかもしれない。
風神の門 (上)
司馬 遼太郎 ![]()
実家で10数年振りに読んだ。懐かしく、やはり面白い。司馬初期の作品。霧隠才蔵とか猿飛佐助とか忍者が活躍するというと子供っぽく聞こえるかもしれないが、非常にエンタテイメント性の高い秀作。後期の司馬作品も好きだけれど、こういう娯楽に徹した初期の作品もかなり良いと思う。個人的に一番最初に読んだ司馬作品で、そういう意味でも思い入れがある。