finalvent氏の「考える生き方」を読んだ

極東ブログで紹介されていたのでAmazonで注文したところ、本日届いて、先ほど読了。

考える生き方
finalvent
4478023239

なんでしょうね。章毎にテーマが変わるせいもあってか、ふわっとしていて掴みどころがないまま話が進む。でもじわっと、良い話という訳ではないけど、何だかその都度いろいろと考えさせられるというか、味はある。読む人は、選ぶんじゃないだろうか、これは。30代後半以降で、たまに落ち込んだりする凡庸な男性(自分も含む)が読むと、良い励みになりそうな、そんな本ではないかと思った。自己啓発書とかライフハックとかにハマっている人には、(大いに偏見かもしれないけど)あまり適さないかもしれない。適度な目覚ましになる可能性もある、かな。でも、ある意味では、とてもライフハックな本ではあると思うけれど。

finalvent氏がどういう人かはよく知らないが、ブログはよく読んでいる。cakesの書評も良いなと思う。絡むことは一切無いが、twitterもフォローしている。どうして知ったのかはあまり覚えてないが、出身大学はなぜか知っていた。そういえばそうだったなと思いながら読んだ。料理が好きなのと、小林秀雄が好きなところに、仄かな親近感というか親しみを持っていたりはする。

内容はというと、

第1章 社会に出て考えたこと
第2章 家族をもって考えたこと
第3章 沖縄で考えたこと
第4章 病気になって考えたこと
第5章 勉強して考えたこと
第6章 年をとって考えたこと

という章立てで、ただ、それぞれの章は結構独立した話なので、そこだけ読んでもわかるし、結構章によって印象が変わる。子供が4人もいたというのはちょっと驚いて、父になることは当分無さそうな自分としては、尊敬した。

言い方は悪いが、どの章の話も本当はもっと話すネタがあるんじゃないかと思うくらいにさらっと進むんだけれど、特に5章はもう少し長く詳しく読みたいと思った。この人らしい内容だとも思った。リベラルアーツの話などはとても意義のあるものだし、ある種の人たちにとって大いに勇気づけられる内容だろうと思う。このテーマだけで1冊の本にしてもいいんじゃないか?と正直思う。

蛇足だけれど、氏のブログを読んだ最初の頃に、ああ野にこんなに教養のある人がいるのだなと感じ入った記憶がある。ブログというメディアは、そういう人たちをそれなりに発掘したという面で面白いものだったし、これからもそうだと良いな。

で、自由市民の技芸としてのリベラルアーツが語られているくだりは、とても良い。学ぶ自由があり、それを楽しめるというのは、とても素晴らしいことであることに、あらためて気付かされる。

残念なことに、私は勉強が苦手で、どうにも飽きっぽいというか怠け者であるから、勉強しようと思って何かを始めてもすぐに放り出してしまう。rubyをやりたいなと思いつつ、すでに3ヶ月が経過して、仏教についてちゃんと体系的に調べてみようと思いつつ、1年くらい遅々として進まない。英語も……まあ言うまでもない。そんな具合に怠け者であるが故に、ずっと半可通のまま、今年で40歳になるらしい。そういう自分にとっては、ちょっとした励みと刺激を与えてくれる本だったように思う。明日から、もうちょっと頑張ろうかな、と。

本書は氏のブログの愛読者である人たち(ひょっとすると読者の多くはそういう人なのかもしれないけど)にとっては、裏設定が見られたという変な喜びもなくはない。ああ、そういうことだったか、という箇所がいくつもあった。こういうのを書いちゃうとこれからブログの書き方変わるのかな?とか思ったりもするけど、これからも変わらず何らかの発信を続けてもらいたい人ではある。

山形浩生氏が2分で読めると言ってたけど、さすがにそこまで薄くはないと思う。さらっと読めることには違いないけど。残る人には、残るんじゃないかな。

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